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 ショーを重ねるごとにタイトル数を徐々に増やし、ビデオゲームの「新機軸」と位置づけられていたカード・ネットワーク対応ゲームですが、今回その数が爆発的に増加しました。もはやビデオゲームにおける標準要素に定着した感があり、ロケーションの定番となるのは時間の問題のようです。
 
 マルチターミナルタイプのビデオゲームは、これまで最大手メーカーが独占していましたが、アルゼとサミーが新規参入しました。筐体が大型だけに高価で導入できないロケーションも多かったでしょうが、競争が激化することで、低価格化が進むことになるかもしれません。アルゼの『雀聖道』は、オンライン用新型筐体「ぷらっとネット」に対応した本格四人打麻雀で、8ターミナルでの対戦、ネット対戦が可能です。麻雀プロの打ち回しも再現されています。サミーの『ネットセレクト サラリーマン金太郎』は、「AW-NET」によるリアルタイムネットワーク対戦で麻雀、大富豪、リバーシ、タクティクスが楽しめます。

 ただ、新規参入で市場が活性化することは好ましいことですが、タイトルにいずれも麻雀が含まれているというのが気にかかるところです。既存タイトルがあるだけに、供給過多・ゲーム寿命の短縮が懸念されます。

 また、アルゼは『バトルマリン アーケード』も出展しています。PCゲームを移植した潜水艦シミュレーションで店内対戦が可能です。ネットワーク対応が一般化することで、PC人気オンラインタイトルのアーケード化が今後進んでくるかもしれません。この他のマルチターミナルタイプは、『ドラゴンクロニクル』(ナムコ)。前回のショーでも行列ができていたドラゴン育成&対戦ゲームは、4人または8人仕様となり、中小ロケにも導入しやすいよう工夫されていました。

 完成品ビデオゲームや基板タイトルのカードおよびネット対応タイトルは以下の通りです。『激闘プロ野球 水島新司オールスターズVSプロ野球』(セガ、トライフォース基板)は、ドカベンなど水島新司氏の人気野球マンガのキャラクターが登場するアクション野球ゲーム。カード採用により、エディット選手の作成、オリジナル球団の登録が可能になっています。また、テクモより参考出展されていた『XERO(仮称)』はアーケードとPCで対戦が可能という今までに無いタイプのネットワーク対戦格闘ゲーム。まだ開発度は低いようでしたが、新しい試みに期待が持てます。パトカーを操り犯人逮捕を目指す、稼動筐体を採用したカーチェイスゲーム『TOKYO COP』(ナムコ)は、筐体毎にIDとパスワードを登録することでプレイ内容を記録することができ、継続的なプレイを促すことができるでしょう。

 大型ビデオゲームで注目したのは、1986年に発売されたドライブゲームの名作に新モードを追加、Chihiro基板を使用したハイクォリティなグラフィックで復活した『アウトラン2』(セガ)。レトロな雰囲気漂う筐体は逆に新鮮に映り、人気を集めていました。大人気シリーズでは、『太鼓の達人5』(ナムコ)、『バトルギア3 Tuned』(タイトー)が出展され注目を集めていました。また、完成品とは多少趣が異なりますが、ドライブ・レースゲーム上のマシンの挙動に合わせ筐体が大きく動くコンパクト・モーション・シミュレーター「サイクラフト」(セガ、開発シミュライン社)に『F-ZERO AX』『Club Kart』が搭載されており、長蛇の列を作っていました。

 今回のショーでは、基板ビデオゲームが久々に活気を取り戻しています。大型化する一方のビデオゲーム市場に対するアンチテーゼといったところでしょうか、各社から注目タイトルが発表されています。

 中でも『機動戦士Zガンダム エゥーゴVS.ティターンズ』(バンプレスト/カプコン)と『ギルティギア イスカ』(サミー)が人気を2分していました。『機動戦士Zガンダム〜』は、いまなお高インカムを上げている『連邦VS.ジオンDX』の続編だけに期待が高まりますが、舞台が初代ガンダムからZガンダムへ移ったことで、プレイヤー層にどういう影響があるのか気になるところです。アトミスウェイブで登場する『ギルティギア イスカ』は4人対戦・ネットワーク対応と新要素をふんだんに盛り込んだ意欲作。会場での評価は上々でしたが、人気タイトルの続編がシステムを大きく変更してきたことで、既存シリーズのファンがスムーズに移行することができるかがカギとなることでしょう。

 以下、注目製品は、往年の人気格闘久々の新作となる『サムライスピリッツ零』(エイブルコーポレーション、開発:悠紀エンタープライズ)、点数稼ぎシステムにさらなる磨きがかかったシューティングゲーム『サイヴァリア2』(タイトー、開発:サクセス)、総合格闘技「PRIDE」をリアルなグラフィックで再現した対戦格闘ゲーム『PRIDE GP 2003』(カプコン)、左右のブロックを入れ替えて同色を繋げて消す新しいタイプのパズルゲーム『このTACO!』(カプコン、開発:ミッチェル)、パチスロで人気の「ドンちゃん」をメインキャラクターとした落ちモノパズルゲーム『ドンちゃんパズル 花火でドーン!』(アルゼ)等々、非常に多彩なジャンルの製品が登場しています。  つぎへ
     
自機と仲間がパワーアップする「ハイパーコンビネーション」、空中を高速で移動できる「変型」等の新システムにより、さらなる戦略の幅が広がった『機動戦士Zガンダム エゥーゴVS.ティターンズ』(バンプレスト/カプコン)。
(c) 創通エージェンシー・サンライズ
(c) BANPRESTO 2003
(c) CAPCOM CO., LTD. 2003 ALL RIGHTS RESERVED.

『アウトラン2』(セガ、開発:セガAM2)はシンプルな操作システムで簡単にテクニカルな走行が可能で、リアルなグラフィックも相まって本当に自分がフェラーリを操縦しているように感じることができます。
Original Game (c) SEGA (C)SEGA-AM2/SEGA, 2003
All trade marks used with permission of the owners.
AMD, the AMD ARROW Logo and combinations thereof are trademarks of Advanced Micro Devices, Inc.

「無の境地」「剣気ゲージ」等、新システムを複数搭載して登場した『サムライスピリッツ零』(SNKプレイモア)。システムが複雑になっても一撃の重さが感じられるシリーズであることに変わりはありません。
(c) SNK PLAYMORE 2003 (c) 2003 Yuki Enterprise

「AW-NET」のサービスとして対戦成績を上げていくものや、スコア・クリアタイムの確認等、リピート性を意識したシステムを多数搭載した『ネットセレクト サラリーマン金太郎』(サミー)。
(c) Sammy (c) 本宮ひろ志/集英社/CIA

ナムコが試みている、LANエンターテインメント実験店「LED ZONE」が体験できるコーナーが用意されていました。ここでは、インターネットとはまた違ったネットワークの姿を見ることができます。