各社がオリジナリティーを追求、
工夫された新製品が目立った

 スケールメリットによる効果もあるだろうが、今会場で最も人を集めていたのはコナミの『グランドクロス』。最大32人が同時にプレイできる迫力はロケーションの集客効果も期待できるだろう。同時にその大きさも導入の問題にはなるかもしれない。メダルゲーム全体の傾向としては、ナムコの「スラントプッシャー」シリーズのようにメダル投入方法をユーザーライクにしたマシンが各社から登場した。投入を苦にしないマシンは、プレイへの集中や継続につながることも期待できる。ビデオゲームと同じように、付加価値を加えようとする姿勢が表れているようだ。

 プライズ機では、新機軸といえる製品は少なかったものの、アイキャッチ効果やユニークなギミックなど各社がオリジナルの機能を作り、差別化を図っているようだ。

 そのほかのジャンルでもアイデアを凝らした製品が多かった。こういった渾沌ともいえる状況から新しいムーブメントが生まれてくることを期待したい。


コナミの『グランドクロス』は、16ステーション最大32人用という史上最大級のマスプッシャー。アナログ抽選とデジタル抽選を融合させたゲームシステムと派手な払い出し機構も合わせた存在感は抜群。
 

セガは、大型マスメダルゲーム『アミー漁』を出展。大型スクリーンに投影された海の中を泳ぐ魚をアミで捕えてメダル獲得を狙う。多種多様にそろったミニゲームと、シンプルなルールが魅力。

 
「人生ゲーム」をモチーフにしたアトラスの『人生ゲーム ジャンジャン大富豪 !!』。大量メダル獲得のチャンスが広がるミニプッシャー、ボードゲームのルーレットを再現したハンドルシステムを搭載。

カプコンのメダルリュージョンシリーズ新作は、トロをはじめとするおなじみのキャラクターをモチーフにした『どこでもいっしょ〜トロのおさかにゃ釣り〜』。メダル投入の容易さにくわえ、キャラクター人気で注目を集めた。
 

タイトーのシングルプッシャー『世界ビックリ!!探険隊』は、世界中のミステリアスな謎を探検しながら進むストーリーが魅力で、演出やミニゲームも多彩。片手で3ヵ所同時に投入できる新しいエントリー方法も特徴的。

 
AOUエキスポ初出展となるクロンは、1BETで9ラインが有効になるビデオスロット『プレミア8ライナー』シリーズ、3つの手札で勝負できるビデオポーカー『プレミアポーカー』シリーズの新作シングル機5種を展示した。

ユウビスの『バーバーカット』は、ヒモで吊された景品を製品名にふさわしくアームに搭載したハサミで切り落とす新感覚のプライズマシン。髪の毛に見立てたひもを切る新たなギミックが人気であった。
 

スバルカスタマイズ工房が出展した『くっつけ名人 with ifbot.』は、従来機にコミュニケーションロボット「ifbot.」を付属したもの。このロボットがプレイを応援したり、集客用コメントを発する。

 
セガは、シリーズ新作となる『甲虫王者ムシキング ポポの冒険編』を出展。スーパーメモリーカードと呼ばれるICカードでゲームのプレイデータが保存可能になっている。

コナミが出展した『投球王国ガシャーン』は、画面にボールをぶつけて遊ぶという分かりやすいルールのバラエティゲーム。プレイ時間の短いミニゲームが続き、グループ客に喜ばれる仕様となっている。
 

サン・ミューズが出展した『スナイパー・マックス』は、電気駆動のライフル銃でBB弾を連射するシューティングゲーム。現在の法規定に基づいた玩具の銃は、本物に近い感触と命中率で、わずか数センチのターゲットも打ち抜く。

 
セガの『THE HOUSE OF THE DEAD 4 SPECIAL』は、回転するライドに座りながら前後2画面の100インチスクリーンでプレイするアトラクション。敵を振りほどくアクションボタンや手りゅう弾など体感要素を搭載している。

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