ここ最近の好況の要因としてオペレーター側の努力と共に挙げられるのがネットワークやトレーディングカード等といった「新たな楽しさ」を付加した製品の登場。この原稿執筆時点では最終的な出展機種は確定していないが全体的な傾向を見るに、そうした新機軸マシンが登場した時ほどの目新しさはないものの「新たな楽しさ」の部分をより熟成させ、プレイヤーおよびオペレーターにとって満足度の高いタイトルが数多く出展されている印象だ。また、メダルコーナーの活況を反映してか、マスメダルゲームのラインナップも充実している。

 さて、それら新機軸マシンの熟成やマスメダルの充実が印象的な今回のショーであるが、価格や設置スペースの点で好印象を持ちながらもそれらの購入をためらっているオペレーターも多いことだろう。そうした人たちの注目は、やはりビデオゲームの新作。中でもこれまでの実績から注目を集めることが確実と思われるのが「鉄拳5」(ナムコ)だろう。シリーズの魅力である壮快感を極限にまで高め、かつネットワーク対応となった同作にかかる期待は高い。さらに42インチのプラズマモニターを用意することで、既成の概念にとらわれない幅広いオペレーティングを提案している。

  同じく実績の高さで言えば「バーチャストライカー4」(セガ)も見逃せない。こちらも「VS.NET」の導入により、幅広い楽しさが付加されている。その他、今回セガブースでの出展となるサミーからは「ザ・キング・オブ・ファイターズ ネオウエイブ」が登場。ビデオゲームのタイトル数が減少していくなかで、アトミスウェイブを展開、良質なビデオタイトルを次々と発売している同社だけに、かくし玉的タイトルもありそうだ。

  対戦格闘ではその他に「COPCOM FIGHTING Jam」(カプコン)にも注目。同社歴代格闘5タイトルのシステムおよびキャラが入り乱れるお祭り的な作品となっている。根強い人気を持つシューティングでは「翼神 ギガウィングジェネレーションズ」(タイトー/TAKUMI)、リバーサービスのブースにて出展される「虫姫さま」(ケイブ/AMI)に注目。また、エイブルコーポレーションおよびリバーサービスのブースでは「通信対戦麻雀 闘龍門」(悠紀エンタープライズ)が展示される。マルチターミナルのネットワーク麻雀ゲームに興味があるがスペースが…といったオペレーターにとっては要注目のタイトルとなるだろう。

 ある程度インカムの見込める続編モノが多数を占めているが、新作においてどのような点が改良されているのか? には気を配りたいところ。特に近年顕著だったライトユーザー取り込みという視点ではなく、「いかに既存プレイヤーを満足させるか」に注力したタイトルが目立つので、自店舗のプレイヤー層を鑑みつつ、慎重にゲーム性を吟味していきたいところだ。 つぎへ
   
  鉄拳5
攻撃のエフェクトを派手にしたり、技の繋がりを良くしたりと同シリーズが持つ「壮快感」の部分を追求。ネットワーク対応となりキャラクターカスタマイズ等が可能となった

  バーチャ
ストライカー4

新たにダッシュ・戦術ボタンを追加。ポジショニングの切替やハーフタイムの選手交代など戦略性も大幅に進化。「VS.NET」の導入によりエディット選手投入などが可能に

  ザ・キング・オブ・ファイターズ
ネオウェイブ

「スーパーキャンセルモード」「ガードブレイクモード」「MAX2モード」の3種の戦闘スタイルから好きなモードを選択可能。攻撃力アップの「ヒートモード」が新規追加に

  CAPCOM
FIGHTING Jam

カプコン歴代格闘5タイトルのゲームシステム、キャラクターが入り乱れ2on2の熱い対戦が繰り広げられる。「スイッチタッグシステム」により駆け引きの重要度がクローズアップ

COPYRIGHT
■鉄拳5 (c) 1994 1995 1996 1999 2001 NAMCO LTD., ALL RIGHTS RESERVED.
■バーチャストライカー4 (c) SEGA,2004(c) 1996JFA (c) 2002JFA.MAX
■ザ・キング・オブ・ファイターズネオウェイブ (c) Sammy / (c) SNK PLAYMORE ※「ザ・キング・オブ・ファイターズ」は(株)SNKプレイモアの登録商標です。
■CAPCOM FIGHTING Jam (c) CAPCOM CO.,LTD.2004 ALL RIGHTS RESERVED.

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