車の好きな若年層や「走り屋」と呼ばれる人から高い支持を得ていた漫画「頭文字Ｄ」のテイストを見事に再現したドライブゲームであるだけでなく、カードシステムによるゲームの継続性を実現させた「頭文字Ｄ Arcade Stage」。原作ファンは元より、プレイを重ねることに明確な意味を持たせたことで従来のゲーマーをも虜にすることに成功。各地ロケーションで高インカムを上げている。近年、大型ビデオゲーム部門は音楽ゲームの人気に支えられ、２００１年からはマルチステーションタイプの機種が目立っていたため、何れかのジャンルのタイトルが１位になるのではないかと思われていたが、久しぶりにドライブゲームがトップに立った。基本的なゲームシステムは従来のものであっても、原作の持ち味を活かす作り方や、新たな付加価値を加えることで十分に集客できる機械になることを証明したと言える。年末には新バージョンの「頭文字Ｄ Arcade Stage Ver.2」が登場しており、同シリーズ作の快走はまだまだ続きそうだ。

■この記事は、アミューズメント・ジャーナル1月号の特集記事から抜粋したものです。本誌では各ジャンルの年間ベスト20や個別タイトルの年間推移なども掲載しております。