「劇的美写」「衝撃美写」に続く美写シリーズ第３弾の「純心美写」が2003年の大賞に輝いた。
　発売されたのが2002年の６月で１年以上経過している上、後に同じ美写シリーズの「幻想美写」などが発売されているのにも関わらず「純心美写」が大賞を獲得したのには訳がある。それは、バージョンアップ版である。同機種には「純心美写２」と「純心美写３」というバージョンアップ版があり、継続したインカムを稼げていたことが長期稼働に繋がり、本誌ランキングでも高順位を保っていたのだ。オペレーターにとっては投資を抑えられるバージョンアップはありがたい存在であり、元々、５つの業務用ストロボ採用や電動式ロールカーテンによる操作性の良さなどハード面でもユーザーの支持を得ていた同機種だけに、カーテンのリニューアルや撮影モード、落書き機能といったソフト部分の変更だけでも喜んで受け入れられたそうだ。
　しかし、やはり同メーカーの新作が登場すると若干勢いが落ちるのは仕方のないところ。「幻想美写」や、シリーズは異なるが同メーカーの「美匠」「美楽」がリリースされると設置台数が減少して得点も徐々に落としている。だが、全てのロケーションが「必ず新作を並べる」という営業方針というわけではなく、バージョンアップや古い機種でも上手く活用しようという気概を持つオペレーターも少なくない。そのようなオペレーターにとっては今後も大事な機種であることは間違いないだろう。

■この記事は、アミューズメント・ジャーナル1月号の特集記事から抜粋したものです。本誌では各ジャンルの年間ベスト20や個別タイトルの年間推移なども掲載しております。